| ■強度行動障害研究研修会の実施について 「障害児・者の発達支援〜発達臨床の視点から〜」 |
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平成16年3月10日(水)に横須賀市総合福祉会館において強度行動障害研究研修会を開催しました。強度行動障害研究研修会では強度行動障害の状態にある方の支援に関するテーマで研修会を開催してきていますが、一方で強度行動障害対策として強度行動障害にさせないために必要な予防的側面としての児童期の支援があります。今年度の強度行動障害研究研修会のテーマとしては、今すぐに支援が必要な方への支援も、児童期の支援についても、その人を深く理解することが支援の第一歩であるという点では共通の課題であるという観点から研修を開催しました。 |
研修講師には発達臨床心理学・臨床方法論(音楽療法・重度重複障害児の療育・言語コミュニケーション臨床)を専攻なさっている淑徳大学発達臨床研究センター長の宇佐川浩先生をお招きし、発達臨床の視点から障害児・者の発達支援についてお話いただきました。
発達につまづきのある利用者に対して、認知面の療育が重要であることは知られていますが、今回の講演では、認知・関係性(自己像と対人関係)・情動が関連しあって発達していくことを教えていただきました。利用者の認知面だけを伸ばしても、関係性や情動は伸びていかない。支援の技法や認知面に偏った支援に陥りがちだが、それだけではバランスの悪い療育であり、発達に合わせた支援を認知面だけではない関わりを「主導的に」「応答的に」(反対語は「傍観的・追従的」「強制的・命令的」で不適切な支援とされる)バランスを取って、関係性や情動に配慮した支援をしていくことが重要であるとのお話を頂きました。
発達支援の流れとして、発達の環境を整え(物的環境整備)、運動、認知など様々な活動を提供して受容と介入のバランスを取りながら関わることで、本人が応じることを楽しみ、対人関係が発達し、やり取りができるようになり情動・情緒が育っていくという視点は利用者を理解していくうえで非常に参考になりました。
例えば、自傷のある場面で『音楽が流れている場面で自傷をしている人がいるとして、一瞬だが自傷が止まって音に耳を傾けている時と、指導員が歌いながら近づいてくると再び自傷が強く現れる様子がある時に、「自傷が多い」という一言だけで済ませるのではなく、現れ方をできるだけ丁寧に見ていくと少しずつ関わり方のヒントが見つけられる。その中から自傷を減らす工夫をしていかなくてはいけない。』と、ひとりひとりをできるだけ丁寧にアセスメントしていくことが重要であるというお話がありました。
日頃、行動上の問題に振り回されがちな私たちが、ともすれば結果を急いで行動障害軽減に必要なノウハウや技法の偏重に陥りがちなところを、あくまで利用者を理解するために必要な視点は何かという文字通り支援の基本姿勢に立ち返るきっかけを与えていただけたのではないかと考えています。
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| 神奈川県立三浦しらとり園 齋藤邦典 |